限られた人材での研修運営に限界
―― VideoTouchを導入される以前、研修業務においてどのような課題を抱えていましたか?
森野様:
従来の研修には、主に3つの課題がありました。第一に研修講師の負担増です。新入社員研修を担当できる講師が現状1名のみで、毎回同じ内容を繰り返し教えることに大きな負担を感じていました。また、今後講師を増やすことも難しい状況でした。
第二に、研修手法の属人化です。実質1名の講師が対応していたものの、口頭での説明のため毎回全く同じように教えることが難しく、研修回ごとに伝え方にバラつきが生じていました。テキストに記載されている内容は統一できても、口頭での補足説明部分で違いが出てしまうため、受講日によって聞く内容が異なる可能性があり、研修品質の標準化が困難になっていました。
第三に、突発的な対応によるリソース不足です。研修受講者の遅刻や欠勤が発生した際には、別日に研修を設定する必要がありますが、講師のスケジュール調整が困難で、他の担当者では研修実施が難しい体制になっていました。
既存資料を活かせる柔軟性と無制限の収録本数が決め手
―― 本格的に動画ツールの検討を始めたきっかけは何でしたか?
森野様:
2025年度の新入社員研修に向けて、研修体制を見直す必要性を強く感じていました。そのタイミングで、資料をいただいたのがきっかけです。特にPowerPointのようなスライド資料や画像素材などから動画を作成できる「シーンビデオ」機能と、AIナレーション機能に強い関心を持ちました。

―― サービスの比較検討はどのように進められましたか? また、選定において重視したポイントを教えてください。
村山様:
他社のツールとも比較検討を行いました。比較する上で最も重視したのは、PowerPoint資料からの動画作成のしやすさです。当社には既存の研修資料が豊富にあるため、それらを有効活用できることが重要でした。また、コールセンター/CRM デモ&コンファレンス in 大阪でのVideoTouchのブース展示なども参考にさせていただきました。
―― さまざまな要件がある中で、最終的にVideoTouchを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
森野様:
最終的な決め手は3点ありました。
1つ目は、既存資料からの動画化のしやすさです。これまで蓄積してきた研修資産を有効活用できることが大きな魅力でした。
2つ目は、既存資料からの動画化と動画を取り込んでの編集の両方ができる点です。シーンビデオ機能と、画面収録機能を使った動画素材の取り込み編集の両方に対応しているため、研修内容に応じて柔軟な動画制作が可能になると判断しました。
3つ目は、収録本数が無制限で利用できる点です。年4回の新入社員研修をはじめ、様々な研修シーンでの活用を見据え、コストを気にせず動画を制作できることが決定的でした。
―― 検討段階で迷ったポイントや不安だった点はありましたか?
村山様:
シーンビデオ機能の使い方について、最初は少し戸惑う部分がありました。また、AIナレーションのイントネーションについても不安がありましたが、担当の方から丁寧な説明とサポートをいただき、実際に使ってみることで解消されました。新しいツールへの抵抗感は正直ありましたが、効果を実感できて本当に良かったです。
研修期間2日短縮、講師の負担も大幅軽減
―― VideoTouchを導入したことによって、研修業務にはどのような変化がありましたか?
森野様:導入効果は数値として明確に表れました。座学研修期間は11日間から9日間へと2日間短縮され、18%の削減を実現しました。また、講師の口頭での説明時間も約半分に減少しました。
現在では新入社員研修や制度改正研修で活用しており、社内全体へ展開しています。社内の経営会議でも成功事例として報告し、効果を実感していただいています。

―― 具体的な成果や効果について、もう少し詳しく教えていただけますか?
村山様:
体感ではありますが、研修の質も向上したと感じています。動画による統一された内容提供により、研修品質の標準化を実現できました。また、突発的な欠席者への後追い対応も容易になり、動画視聴後の補足説明程度であれば専任講師以外でも対応できる体制が整い、研修運営の負荷が大幅に軽減されています。
―― 予想外の効果や副次的なメリットがあれば教えてください。
森野様:
予想以上の効果がありました。時間に余裕ができたため、以前よりも練習問題を解く時間を増やすことができ(1項目あたり15〜20問程度)、質疑応答の時間も拡充(1日あたり5時間程度)できました。
さらに、受講者が自習時間や動画の再視聴時間を確保できるようになり、理解度が深まりました。
村山様:
私が特に助かっているのは、受講者が動画を視聴している間に、講師が他の業務や次回の研修準備を並行して処理できるようになった点です。同じ内容を繰り返し教える負担から解放され、研修に付きっきりの状況から抜け出せたことで、より付加価値の高い教育業務に時間を使えるようになりました。

―― 活用のポイントや工夫があれば教えてください。
森野様:
視聴時間が長時間にならないよう、15分程度にはおさまるように動画作成を心掛けています。この長さであれば、受講者の集中力を保ちながら効果的に学習してもらえています。
―― 今後どのように活用を広げていきたいですか?
森野様:
新入社員研修以外にも、社内にはさまざまな研修がありますので、そういった場面でもVideoTouchを活用していきたいと考えています。現在は動画を作成できるメンバーが限られているので、今後は作成できる人を増やしていくことも重要だと思っています。最終的には、社内全体で作成した動画を共有して活用できる体制にしていきたいですね。

同じ課題を抱える企業へのメッセージ
―― VideoTouchは、どのような課題を抱える企業におすすめできると思われますか?
森野様:新入社員研修など繰り返し同じ内容を教える場面での活用により、講師の負担軽減と研修の標準化を同時に実現できます。柔軟な研修体制の構築にも効果的です。
限られた人材での研修運営という課題に対し、動画活用という新しいアプローチで解決策を見出すことができると思います。研修の質を維持しながら効率化を実現できる点が、VideoTouchの大きな強みだと感じています。
【インタビューご担当者】
株式会社JR西日本カスタマーリレーションズ
JR西日本お客様センター 主任 森野 郁恵 様
JR西日本お客様センター SV 村山 沙織 様
導入サービス:VideoTouch